のぼせるのと冷えるのとは、全く逆の事ですが、意外なほど共通したところがあります。のぼせと冷えは、どちらもからだの局部的な温度感覚の異常です。血管の拡張、収縮で起こるものと考えられます。のぼせは熱感で、顔から頭にかけて起こる感覚です。足(ことに足の裏)にも局部的な熱感が起こることがあります。頭以外の局部的な熱感は「ほてる」といいます。顔でも、ほほだけに限局した熱感は「ほてる」といいます。冷えは冷感で、手や足が冷える場合と、腰の周囲あるいは腰から下、脚部にかけて冷える場合があります。
のぼせる、あるいはほてるとき、その部分の皮膚を触ると確かに暖かく感じますし、冷えるとき、その部分の皮膚を触ると確かに冷たく感じます。また、皮膚の温度だけでなく、皮膚の色調のほてっているところは白っぽく見える傾向にあります。しかし、客観的な所見としてはそれだけで、それ以上目立った変化はありません。症状はいつからともなく始まり、長年続きます。
なお、子供には、このような症状は全くありません。症状は思春期からだんだん始まります。活動の盛んな青壮年期には少なくなり、中年期から初老に向かってまた著しく増えます。そうしてすっかり老人になってしまうと、またあまり訴えなくなるようです。どうやらこの症状は一生に中の、過度期的な時期に多く起こるように思われます。そしてまた、圧倒的に男性より女性に多いのです。ですから、女性の周期的な体調との関連性も大いに考えられます。
症状は毎日のことですから、当人には相当な苦痛であるに違いありません。しかし、それ以上悪い事は決して起こらないのです。外観の健康状態もいつまでも変わりませんし、それがもとで特別な病気が起こることはありません。
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