● 予防と治療
粘膜の炎症を起こすような喫煙などはできるだけ控え、いつも新鮮な空気を呼吸し、からだを鍛錬して、かぜを引かないようにします。また、鼻の中はいつも清潔にしておきましょう。
急性鼻炎のうちにじゅうぶんな治療を受けることが大切ですが、慢性鼻炎になったら、専門医に任せて、忍耐強く治療を受ける必要があります。慢性鼻炎を治療しないまま肥厚性鼻炎を起こしたり、しろうと判断で点鼻薬を乱用して鼻甲介をはらしたりした場合、または鼻中隔の弯曲が原因で慢性鼻炎を起こしているときは、手術することもあります。
● 慢性鼻炎
急性鼻炎をくり返しているうちに症状が続いたままになるのが慢性鼻炎です。虚弱な子、アレルギーのある子に多く、また肥大したアデノイドを放置しておいても起こりやすいものです。
世人でも副鼻腔炎を放置したり、鼻中隔が曲がっていたりすると、鼻がつまって通気が悪くなり、鼻汁の排出ができにくいために発生します。またほこりがひどかったり、ガスが発生するような工場でマスクもかけずに長時間働いている人もかかります。
● 症状
まず鼻がつまります。これは、鼻粘膜が充血してはれるからです。鼻のつまり方は、軽かったり重かったり、片方に鼻だけだったり、両方だったりいろいろです。人の集まる部屋にはいるとつまることもあります。充血した粘膜からは分泌液が増すため、鼻水が多量に出ますが、しだいに粘膜製となり、細菌が感染すれば膿性になります。
そのうちに鼻の中のはれで空気が嗅部にうまく達しなくなるため、においがわかりにくくなったり、鼻声になったりします。しかし、ふつう全身の障害はほとんどないので、病人らしく見えません。
慢性鼻炎は、いつも両側の鼻粘膜に起こり、粘膜の抵抗力が弱まるために鼻かぜを引きやすくなります。これをくり返しているうちに粘膜はくりかえす刺激でしだいにはれてきて肥厚性鼻炎が起こります。
そうなると鼻呼吸が苦しくなって口で呼吸し、眠ると口を開いたまま大きないびきをかきます。鼻汁も粘膜性のものが多量に出て、内部のはれのため鼻をかんでも全部はとりきれずに鼻腔内にたまり、そこへ細菌が感染して膿性になります。
これが咽頭の方へ流れて、たんのように口から吐き出されます。こうなると頭重感や頭痛がして、集中力が散漫になり、もの忘れをしたりします。「鼻が悪いと頭が悪くなる」といわれるのはこのためです。実際には鼻は頭脳にそれほど影響をあたえるわけではありません。
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